天台宗の仏事
宗祖 | ご本尊 | 教え |
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伝教大師最澄 |
久遠実成無作(くおんじつじょうむさ)の本仏(釈迦如来・阿弥陀如来・観世音菩薩など) 「さまざまな仏様は、釈迦牟尼仏が、縁によって私たちを救う為に姿を変えて現れたものである」と天台宗では考えます。 |
『妙法蓮華経(法華経)』こそ、仏陀の教えの究極を説いたものとします。
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お唱えする言葉 | よく読まれる経典 | 総本山 |
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正式には、 「南無宗祖根本伝教大師福聚金剛(なむしゅうそこんぽんでんしょうだいしふくじゅこんごう)」ですが、 「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」を唱えることが多いようです。 |
『法華経』『大日経』『金剛経』 『蘇悉地経(そしつじきょう)』 『梵網菩薩戒経(ぼんもうぼさつかいきょう)』 『仁王般若経(にんのうはんにゃきょう)』 『阿弥陀経(あみだきょう)』 『観無量寿経(かんむりょうじゅきょう)』 『無量寿経(むりょうじゅきょう)』 | 比叡山延暦寺 (滋賀県大津市坂本本町) |
天台宗の名のルーツは中国の浙江省天台県にある天台山にあります。中国隋代に天台宗を開いた天台大師智顗は、天台山を修行の地に定め根本道場を開いたため、天台大師と呼ぶようになりました。わが国に天台宗を開いた伝教大師最澄も、中国に留学中に天台山で修行しています。
最澄は天平神護2年(776年)近江国に生まれました。長じて、当時のさまざまな仏教を学び修行した最澄はやがて天台大師の教えに出会い、なんとしても中国に渡り天台宗の極意を学ばなければならないと決意、留学を果たします。そして、中国で研鑚を重ねた後、多くの仏教典籍とともに帰国し、日本に天台宗を開くのです。開宗は、延暦25年(806年)1月26日とされています。
その後、慈覚大師円仁・智証大師円珍・五大院尊者安然・慈慧大師良源・恵心僧都源信・慈眼大師天海らの名僧によって天台宗は発展を遂げることになります。
ご本尊は久遠実成無作の本仏である釈迦如来ですが、阿弥陀如来をまつることも多いようです。それぞれの信仰によって、薬師如来・観世音菩薩・不動明王・毘沙門天などをまつることもあります(一般的には菩提寺のご本尊にならいます)。向かって右側に高祖天台大師を、左側に伝教大師最澄のご影像をかかげます。
(※地域や仏壇の大きさなどによって祀り方に違いがありますので、正しくは菩提寺にお聞ききください。)
1月 | 2月 | 3月 | 4月 |
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1日:修正会 3日:元三会 14日:華芳会 26日:開宗記念日 |
立春の前夜:節分会 15日:涅槃会 22日:太子講 |
17日:天皇講 | 4~11日:御修法 |
5月 | 6月 | 7月 | 8月 |
4日:山家会 |
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18日:宗祖降誕会 | |
9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2日:慈眼講 | 24日:天台会 | 8日:成道会 |
※5年に1回、11日初旬:法華大会